モンシロチョウとモンキチョウ
7月です。近いうちに梅雨が明けて夏も本番になるでしょう。
僕は夏が嫌いなのですが(かと言って冬も嫌いなのですが)、その原因の一端を担っているのが「奴ら」です。
「奴ら」は夏になるにつれ徐々にその数と種類を増やしていき、不快な姿と羽音でもって精神的に僕を苦しめます。たまに直接攻撃を仕掛けてくるのが一層恐ろしいです。
そう、「奴ら」とは虫です。中でも害虫、不快害虫と呼ばれる連中のことです。蚊、ハエ、クモ、アブ、蛾、ハチ、ゲジ、ムカデ、よく分からない甲虫・・・。
どうして人間界に出て来るのか。その辺の茂みや林に引きこもってはいられないのか。時おり人のいる方向に向かって突っ込んでくるのは何故なのか。古来から続く害虫との戦いの歴史。この戦いに、果たして終わりはあるのか・・・。
などと無駄に長く壮大な前置きはここまでにして、本題です。
先日の朝、河原沿いを散歩していた時のことです。この時期よく見られる虫の中で、人の目を楽しませてくれるものの一つが蝶です。特にモンシロチョウはどこにでも見られる、有名で一般的な蝶ですね。
そんなモンシロチョウのオスとメスが、仲良くじゃれあって飛んでいるのを見かけました。白い蝶と、黄色い蝶。くるくると互いに位置を変えながら踊る姿は見ていて楽しい気分になります。白い方がオスかなー、このプロボーズは成立するのかなー、なんて思いながら通り過ぎて帰宅した後のことです、ようやく気付いたのは。
黄色いモンシロチョウって何だよ。
と。
今までの僕の認識はこうです。
・白い蝶→モンシロチョウ
・モンシロチョウに姿かたちは似てるけど色は黄色いの→何か別の蝶
あまりにもあんまりで恥ずかしくなりますが、そんな風にしか判別していませんでした。なんと失礼な事でしょう。何か別の呼ばわりされた黄色い蝶に謝りたい。
とにかくここではっきりさせておきたい。白黒(白黄色?)つけたい。はたして黄色いモンシロチョウは本当にモンシロチョウなのか。調べた結果はこうでした。
・モンシロチョウは雌雄で色が違う。メスが白でオスが黄色。
・ただし、この黄色というのは黄色がかった、という程度である。
あの二匹モンシロチョウじゃないよ。
今までモンシロチョウだと思ってたやつ別の蝶だったよ。
いささかショックを受けながらも、じゃあ正体は何だよとさらに調べてみれば至極単純で、その名を「モンキチョウ」というみたいです。白いからモン白。黄色いからモン黄。分かりやすい。
モンキチョウもメスは白くオスは黄色ですが、こちらのオスは真っ当な黄色をしています。真っ黄色というほどではないですが(真っ黄色なのは「キチョウ」というそうです。こっちは雌雄どちらも黄色)。
ですが、個体によっては黄色が濃いものや薄いもの、メスなのに黄色いものもいるようなので、色だけでモンシロとモンキを判別するのは難しいそうです。今回は濃い目の黄色と綺麗な白の個体のカップルだったので運良くモンキだと判別できたのでした。これからはモンキチョウを何か別の呼ばわりしないことを誓います。
・・・ここまで書いといて何ですが、蝶に少し詳しい人から見たら鼻で笑われそうな内容ですね。